08/01/01●浜武レポート

分権社会
国と地方は
対等である

そうなれば、地方は豊かになる。
ならば、市議会も国会と変わらない緻密な審査を行わなければならない。
しかし、変える事で起きる波風を嫌い、人は怠惰となる。 その道のりは険しい。

議事録がない

委員会 僕が市議になった時、委員会に議事録はなかった。
委員会は「言いっぱなし」で責任の所在を担保するものはなかった。
二年後、議会運営委員会の副委員長に就任した時、僕はノートパソコンを持ち込み、伯仲した議論を打ち込み議事録を作った。
日銀の金融政策決定会合の要点筆記が役に立った。
議事録を取る事に怪訝な態度を示す委員もいたが、下田委員長【当時】が守ってくれた。

ある日 、武石前議長【当時】「なぜ浜武君がやっているか。職員は何をしているの」と発声。
筑紫野市議会に委員会議事録が導入される事がここに決まった。

積み残しが
多い委員会

昨年、六月から建設経済常任委員長に就任した。 政治の世界に入って廿年。様々な委員会を見てきた経験を筑紫野市議会で発揮し、市民のために資するものにする。
本来、委員会は市民の負託を受けた議員が直接市職員と対話し、書面を以て、市民の権利義務を発生させる場である。
しかし内実は「検討します、とはぐらかせ、積み残しばかりだ」と年長議員から就任時に言葉を頂いた。

緊張関係が
街が良くする

課長になれば、まづ、前任者に劣らない仕事、業務が止まらない様にする事が目標になると聞く。
それが終点だと何も変わらない。
委員会を通して、市民の福祉増進のために宿題を出す。 そしてその報告を義務づける。 極当たり前の事を実行するために、様々な手法を導入する。
範となるのは国会の委員会審査。 委員は事前に「質問趣意書」を提出し、その回答は閣議決定される。これを軽く扱うと内閣は吹き飛ぶ。

「浜武委員長がそう運営するなら結構ですよ。我々も考えがある」と某部長がつぶやく。
「ここは国会と違う」身内の篠原副委員長からも意見が出る。

しかし、市議会【委員会】は市税で運営されている。
参加する職員も市税で給与、賞与、年金、手厚い福利厚生を受けている。
組織は退廃するものである。職員が一番分かっているはずだ。これを市民が求めるものに変えるのが委員会の仕事である。
市税一円が三円、四円の価値に膨らむための努力を惜しんではならない。

目的でなく
手段である

六月議会終了後、下田前議長のお宅で話す機会があった。
「あんうんの呼吸、分かるね。浜ちゃん」
聞き分けのない委員長を諭す役回りだったかもしれない。
そして、
「『長』は目的でなく、手段。問題は何をするか」ともアドバイスを受けた。感謝。

昨年の九月議会。委員会に二十名近くの傍聴者が来場。この入場を認めた。 「筑紫野市議会初めてでは」と某部長の話。
僕の任期はあと一年。今年は市内の事業所見学や各団体との勉強会を行う方針も十ニ月議会で確認された。 委員会が許せば、各省庁での勉強会【原田義昭事務所が全面協力するとの事、感謝】も委員会視察に折り交ぜる意志である。
交付金が多様化し、「知らないと損」の時代が到来した。
筑紫野市民のため、委員会の出来得ることすべてに挑戦する一年にしたい。

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平原マニフェストの目玉
五つの企業誘致の一つ
イオン出店計画を検証する

「街道のマックつぶれとらん?」
西鉄ストア駐輪場の敷地内にあったマクドナルド。
確かにゆめタウンの中にマックがあるので、そこで事足りるし、マクドナルド自体もお客が移動するだけで、売上が激減する訳でもない。
逆に、店舗が絞れて、手厚いサービスが提供できるかもしれない。
平原市長公約であるイオン誘致後の将来をふたつのマック、そして、その統廃合の現実と重ね合わせる事で筑紫野市のミッドタウン、朝倉街道周辺の将来を予測するのは早計な事だろうか?

市長は当初
消極的だった

イオンの出店は田中前市長が積極的に進めていた。
その計画ではトリアスのように県道の両側に出店されるもので、上図よりさらに広大な敷地面 積を誇ったと伝え聞く。
しかし、田中市長が選挙で破れ、平原政権となる。
私は「ある市がイオン誘致のため上水等、積極的アプローチをしている情報を耳にする。 有難い話だから話はすべきだ また、どうせ来るなら中途半端じゃダメだ。 東急が予定の三分の二の面 積に縮小された経緯があり、思惑どうり行っていないと伝え聞く。いつ撤退してもおかしくない。」と説いた。
しかし、平原市長は「民は民で」と市は積極的に関わらない姿勢を表明する。

豹変

ところが、平原市長再選に向けてのマニフェストに「企業誘致五社」とあり、イオン、シュロアモール、インター横の流通 団地は市長が誘致した実績であると委員会で明言される。

街づくり三法
国策の変更

他方、国は昨年一二月、街づくりに関して重大な政策変更を行った。
コンパクトシティー。簡単に言えば郊外の大規模開発がしにくくなる法整備を断行したのだ。
筑紫野市周辺の急激な開発とこの国策変更は無縁ではないだろう。
ならば、政治や行政はこのチャンスをいかに活かすか、である。

交通問題

既存の商店に、新規の商店が入る。 両者を満足させる方法は、他の地域から客足を運ばせる事である。
確かにこれなら商人は双方喜ぶ。
基山にあるアウトレットがこの一例かもしれない。
しかし、これは難点がある。地元市民に我慢を強いる事だ。
それは交通渋滞であり、交通事故の多発である。地域間移動の停滞は地元経済の停滞にも繋がる。
私は過去、平原市長に「流通団地は倉庫だけ。トラックは増え、雇用は少ない。食品産業なら、人手がかかり、高齢者も働け、地産地消にもなる」と質したが、それでも流通 団地を譲らなかった。
事あるごとに「安全・安心」を唱える平原市長は、いかなる交通政策を市民に準備しているのか。
市長主導のイオン出店。出店後の混乱は決して許されまい。

人口を増やす

あと、満足させる方法がもう一つある。
それは、筑紫野市の人口を増やす事である。
この好例はマリナタウンとマリノアであろう。
実は田中前市長は将来人口計画を十五万人と予測している。 なるほど、これが達成されるなら、イオンが来ようと問題はない。
この人口増の考え方は今の平原政権には微塵もないようだ。
どうしたら人口が増えるか?真剣に考え、政策誘導を実行しないとただでさえ人口減少時代だから人口増は望めまい。

住環境の充実

では、人が棲むためには、それも購買力の高い家族持ちが棲む街に必要なものは何か?
それは、多分、学校だと思う(あと、高齢者の雇用があるとベストだ)。
近隣の自治体で交通のインフラは最高だが、どうしても人口定着が悪く、市になれない町がある。
この町は区画整理をびしっとしたが、小学校用地を山奥に充ててしまった。 そのため、小学校まで数キロも歩いていかなければならない街になった。
僕は最近まで福岡に棲んでいたけど、人気の高いももち浜にはマンション用地の空き地が案外ある。 小学校が満杯だから、建築制限をしているとの事だ。
子どもの教育と街づくりが連動しているのである。
魅力的な街ができるはずである。

都合良すぎ

旧山口村校区の朝倉街道。変貌を遂げ、針摺行政区は分割されるまで大きくなった。
一つの地域としての可能性に富む。
ここに小学校を、との話もあったが、平成十一年、ある議員の地元である天拝坂に小学校建設をと請願を出す。 小学校建設は市の大仕事であり、財政負担である。
この請願を提出した議員の名は平原四郎、現市長他ならない。
立場が変わり、市長になると、今度は「お金がない、過去の借金のつけがある」といい、「新設校は作らず、校区再編を行う。」と続ける。
最早かける言葉もない。

筑紫野市の岐路

浪費したツケを市民が代償する。政治の無策である。
天拝坂小学校の時も校区再編の話がこじれた。
一部の議員が小学校建設を焚きつけている。
確かに地域の中心は小学校であり、いずれ、必要である。 しかし、今の市長では混乱しか残らず得策ではない。
ならば、行きたくなるような学校、教育現場を創る。ハードが無理なら(今の子達には間に合わない)、ソフト、人海戦術である。

イオン出店を僕は歓迎している。
しかし、既存の商店、何よりも地元住民が満足するような街に進歩しなければ、その価値を共有できない。
一部の人間だけが甘い汁を吸う事になりかねない。
行政は早急に、筑紫野市のグレードアップの方策を実施しなければならない。
市長の自己満足で済ませてはならない。
今、筑紫野市のグレードアップが遅れたら、イオンさえも、朝倉街道のマックのようになる。そんな時代である。

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一九年六月議会質疑【抜粋】
浜武●市全体の屋内を主とする清掃業務について、ことしは見込みは
部長●市全体の屋内を主といたします清掃業務委託契約の額についてでございますが、予算段階で申し上げますと九、七九二万九、三九○円となっております。

浜武●同和関連予算について。同和事業について今まで見直すというふうに聞いております。市長は努力して言ってるみたいなんですが・・・
部長●運動団体の補助金につきましては、平成20年度以降につきましては、これまで同様に4市1町で協議し、見直しを進めていくところでございます。

一九年九月議会一般質問【抜粋】
浜武●年間1億円発注している清掃業務を業者丸投げでなく、市民の力を借り財政削減してはどうか。
部長●清掃業務の市民公募については〜全庁的に研究に着手している。
市長●まさに協働のまちづくりの段階にきている。

浜武●実質公債比率が二二年度には一八%を越える。固定資産、市税、国保、施設使用料、市民サービスはどうなるのか?進退決意は?
市長●再建団体に陥ることなく、税金も上げることなく、若干の我慢をいただき、財政再建を果 たす。

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