●2010/01/01 浜武レポート

この十年で約200名が退職する筑紫野市役所
仕事仕分けを進め、正職である必要のない仕事は、
市民(シルバー・地域)に担って貰う組織に変えよ。
創意のない採用は、高コストな組織を30年残す。

筑紫野市には借金が 602億円ある

これは、一昔前の東京二三区にある某自治体に匹敵する。
総額では「そんなものか」と思うが、一人当たりにすると桁違いの借金である。
物価の低い九州で、これ程の借金をして、市民に不自由を強いていないのは、平原四郎市長の市政運営が卓越しているからではなく、長期金利が低いからである。

長期金利が上がったら

住宅ローンの返済が増える方はご存じあるよう、長期金利が上がるとローン返済額が増える。
市役所も全く同様であるが、額が桁違いに大きい。
いくら税収が 減っても削らない 家庭であれば、タバコを止めたり、お酒を我慢したり、電気を消したり、風呂の残り湯を使ったり、ありとあらゆる努力をしないと、家を手放さなければならなくなる。
企業だと、支店や事業を整理統合し、時には提携、合併し、人員整理も行う。

しかし、市役所は市税が減っても、業務は総合計画に縛られ、見直しは五年サイクル。
昭和の大合併、平成の大合併と合併は世紀をまたがないと行われない。

給与削減や職員削減となると、人権と歴史の闘争となり、困難を極める(筑紫野市は給与条例採決で警官隊が出動した歴史を持つ)。

200人の大量退職
千載一隅のチャンス

筑紫野市はここ十年で約500人中200人の大量退職を迎える。
これは、市政移行時の給食センター、保育所等の業務拡張、大量採用のつけである。

12月の市正職員の 支給平均は135万円
臨職(保育士)は十数万円
臨職が著しく劣る話は 聞かない

ここで、業務仕訳を断行し、この仕事は正職員でなければ本当にダメなのか。
再任用、嘱託、臨職、シルバー、地域、そして民間(指定管理者、民営化)に任せられないか精査、仕分けする(金額は平成20年12月浜武しんいち一般 質問より)。

昔は皆 地域で役割があった

さらに、障害者、高齢者、生活保護者など、正社員と同じ労働を強いる事ができない方々にも市役所は働く場(掃除・保育所・学校・福祉)を創り、社会参加を進めていく。
無料職業紹介所を平原市長は作ったが、それは社員の仕事の紹介所である。
役所の仕事を、社員のような賃金を望まない、望めない方用に仕分けし、参加できるように市長は職務命令を各課長に出す。
生保にすべてなったら 正社員になれない方が、すべて、生保になったら(筑紫野市は過去、生保不正支給総額日本一になった)、税金は際限なく上がるだろう(特に所得額に応じる保育料や保険料はただでさえ高く、支払い格差がある)。
いっそうつまらない社会になってしまうだろう。

見直し対象の保育所 でも
今年も正職 保育士の採用を続ける

平原市長は、事務事業評価を行い、指定管理者、民営化する事業を洗い出すと言っており、保育所もその対象になり得る。
でも、保育士の採用は止めない。
仕分けが出来るまで、臨職を大量採用するなら理解する。

手が足りない分
正職員を採用し続ける
コスト感覚

しかし、現場が大変だから、市民サービス、安全安心を第一と唱え、正職の採用を正当化する。
平原市長在任七年間で民営化された保育所は皆無である。
結局、現場が働きやすくなっただけではないか(市職労結成四○年式典資料では平原氏当選を組織内候補当選と明示)。

安全安心と
高額な委託費

筑紫野市は全国自治体民間委託度ランキング四位 と自慢するが、職員の業務内容は他自治体に比らべて軽い事を意味する皮肉でもある(にもかかわらず財政が悪いという事はきっと委託費が高額で、かつ、無駄 があると言う事である)。

西鉄の始発電車に乗ると、終点福岡の頃は座る場所もない。
福岡に着くと、皆、ビルの掃除に向う(手取りは少ないが高齢者には有難い仕事であり、きれいになる事で生きがいも感じていると聞く)。
福岡に行かなくても筑紫野市は清掃業務に一億円予算計上している。

「浜武議員、掃除は簡単じゃないんですよ。事故があったら誰が責任を取るんですか?。プロに任せないと」 誰のための委託なのか、考え込んでしまう。
今の組織枠組みに固執する限り、高コスト体質は一向に改善されないだろう(全国四位 だから)。     

もし、今を逃すと

本当に取り返しのつかない事になるだろう。
ベテラン職員は一斉に退職、行政力は低下は必死。
平原市長は中途採用を断固拒否したため、職員構成もいびつのままこの先30年も続く。

正職員の大量採用のため、雇用契約同様、柔軟性に欠ける組織が残る。
経常収支比率90%台。自由に使えるお金は10%未満。
必要経費でほぼ市税は消える。
ここで、もし、長期金利が上昇したら・・・・。

時間は限られている。

今までの成功体験に甘えず、価値観を改め、人知を尽くし、勇気を持ち、新しい事に取り組む時は今である。
私は既得権者にとって障害となるが、市民からの声援を頂戴する限り、日々強い心を鍛え、風上に立ち、困難に立ち向かって行く決意である。
合掌

 

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